10月1日(火)、福岡県警本部で「児童虐待対策のためのカンファレンス(会議)開催に関する協定」の調印式があり、福岡大学病院から三浦伸一郎病院長が出席しました。協定を結んだのは、福岡大学病院、九州大学病院、福岡市立こども病院、北九州市立八幡病院、飯塚病院、聖マリア病院の県内6病院です。
本協定は、児童虐待の見逃しや被害拡大を防止することを目的とし、子どもが大けがをする事案が発生した場合などに、病院の専門家が真相究明のため警察に協力するものです。
特に、虐待が疑われるものの判断が難しい事案が発生した場合などに、各病院の医師らと警察・検察・児童相談所が早期に集まり、多角的に虐待によるものかどうかを検討します。
県内では昨年一年間で3,782件の虐待被害が発生し、年々増加傾向にあります。特に、乳幼児が被害に遭うケースは立証が難しく、病気や事故の可能性を否定できずに裁判で無罪になるケースもあります。複数の医療機関が連携し、警察などと協力する仕組みがつくられるのは全国で初めてのことです。
本協定は10月から運用が始まり、児童虐待の真相究明と未然防止効果が期待されます。
【関連リンク】
・朝日新聞:県警と6病院、児童虐待対策で協定
・KBC TikTok:子どもを虐待から守るため福岡県警が病院と協定締結
・RKB:児童虐待疑いの重大事案で迅速に事件性の有無を判断 福岡県警と県内主要6病院が事案発生時に大規模会議を実施する協定締結
・NHK:福岡県警本部 児童虐待で6病院と協定 短期間での判断目指す
・福岡大学病院ウェブサイト