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202329
医療
地域連携

筑紫病院でPNS研修を実施しました

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1月24日(火)・25日(水)、福岡大学筑紫病院で※PNS®(Partnership nursing system)研修を実施しました。新型コロナウイルスの影響で病棟での実施研修が長らく行えませんでしたが、今回、小西第一病院(筑紫野市)から4人の看護師を招いて初めて実施することができました。 

※パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS):福井大学医学部附属病院が開発し商標登録されています。

ホワイトボードに集約された情報を全員で共有

ペアの看護師のやり取りに熱心に耳を傾ける研修生

患者さんとの接し方に見入る研修生

ペアで分担して看護をする様子を観察

筑紫病院は、2013年にPNS方式の看護制度を導入しました。PNS看護とは、2人の看護師が協働して複数の患者さんを受け持つ看護方式のことです。PNS方式以外にも看護方式は幾つかありますが、いずれも1人の看護師が複数の患者さんを受け持つ自己完結型のため、どうしても看護師の力量によって看護の質が左右されてしまいます。その結果、看護師はもちろん患者さんにも不安・不満が蓄積していくことになり、看護師に疲労と多忙が重なった結果、看護の質の低下や離職を招く現実が多くの看護現場にありました。

看護師長からの説明

病室を出てすぐに患者さんの状況を確認

研修生同士で気付いた点を確認

研修に参加した4人の看護師さん

筑紫病院ではPNS看護方式を導入して以降、看護部を中心にPNS看護方式の現実的運用について試行錯誤を重ねます。筑紫病院看護部の理念「人間性豊かな患者中心の看護を実践する~誠実・責任・創造~」に、PNS看護の成功の鍵を握るパートナーシップ・マインド〔「自立・自助の心」「与える心」「複眼の心」〕とそれを支える3要素「尊重」「信頼」「慮る」が重なる点が多かった点も作用し、現在では、PNS看護方式を開発した福井大学医学部附属病院から実施研修施設として許可を受けるまでになりました。

研修に参加した看護師さんは、「時間に追われる日々のため、これまで看護方法についてゆっくり話す機会があまり持てませんでした。今回それができてとても有意義でした。たくさんの気付きもありました。実施研修を受ける前までは無理だろうと思っていた部分が、現場を見たり疑問を問いかけたりすることで、今後、実現できそうな感触を得られました」と話します。

意見交換会で研修生が感想や疑問を述べる

研修生と看護師が活発に意見交換

研修の最後には、原田英美看護部長から次のように挨拶がありました。

福岡大学筑紫病院では、2013年からPNS看護方式を導入しています。新採用者が多数入職する際に『安全』をキーワードに導入したPNSですが、今や、看護の質にこだわるイノベーションを起こし進化してきました。『見守り看護』等、自己完結型看護では実現し得なかった看護の創造や、『知の共有・伝承』によるOJTの推進、風通しの良い職場風土の醸成、働き方改革の推進等、PNSにより成し得た成果は組織の財になっています。外部からの研修をブラッシュアップの機会とし、今後も、更なる深化を目指し、取り組んでまいります。どうぞ、貴施設でのPNS導入・推進に研修を活用していただければと思います」

筑紫病院では、ますます地域と良い看護の連携を図っていくべく研修生を受け入れ、そこで得たフィードバックをさらにPNS看護の改善・発展に生かしていきます。