福岡大学薬学部の授業では、4年次生の実習として放射性同位体(ラジオアイソトープ:RI)を取り扱うRI実習を取り入れています。
ラジオアイソトープ(RI)を使用した医薬品は、放射性医薬品と呼ばれ、現在、診断薬や治療薬に広く用いられています。特に、一般的に知られているのは画像診断におけるもので、がんの早期発見が可能なPET検査やSPECT検査で放射性医薬品が用いられています。X線を利用したCT画像は、生体の内部を撮影することができ、医療施設でも汎用性の高い画像診断技術です。
今般、文部科学省による令和6年度私立学校施設整備費補助金の支援を受け、最先端技術を用いた質の高い教育を行うことを目的とした教育装置として、動物用最新型画像診断装置SPECT/CTを導入しました。
SPECT/CT は核医学の機能画像(SPECT)と解剖学的画像(CT)を融合する技術で、形態・位置情報をずれることなく重ね合わせることが可能となり、病変の正確な特定や診断ができるものです。臨床では使用されますが、非常に高価なため大学施設で取り扱うことは稀なことです。
本装置を使用することで、学生は体内深部における薬物の集積性を定量的に評価できる高機能な解析を行うことができ、医療における診断技術の高さを経験を持って知る貴重な機会になります。


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