福岡大学工学部建築学科は1964年に工学部に増設され、2024年に創立60周年を迎えました。建築業界をはじめさまざまな分野に多数の卒業生を輩出しています。2025年2月15日(土)には、創立60周年記念講演会を本学で開催し、約500人の聴衆が集まりました。

挨拶する池添学科主任

会場ではOBOGの久し振りの再会もあった
講演では、世界的に著名な日本を代表する建築家、隈研吾氏による「アジアの未来を考える」をテーマにした講演が行われました。会場のステージ上に映し出された多数のスライドを示しながら、世界各国、また日本の都市・地方幅広くの事例とエピソードを軽快にお話しされました。小さなユニットを組み立てて大きな全体をつくる、部分と全体の関係性等についての考えを話され、それに沿ってつくられた建築物の紹介等がありました。

隈氏

多くが隈氏の話に聞き入る
また、本学建築学科卒業生3人による「カーボンニュートラルを見据えた木質構造の展開」をテーマにしたパネルディスカッションも行いました。モデレーターは本学工学部建築学科の宮崎慎也准教授が務め、木材建築やカーボンニュートラル等について活発な意見が出ました。


<パネリスト>
・倉富 洋 氏(鹿児島大学工学部建築学科)
准教授
・大庭 拓也 氏(株式会社日建設計)
テックデザイングループNikken Wood Lab ダイレクター
・倉掛 健寛 氏(株式会社倉掛設計事務所)
代表取締役

倉富氏

大庭氏

倉掛氏

宮崎准教授
ディスカッションの締めくくりには3人から、「自分が思うことを大切にした方がいい(倉掛氏)」「建築が求める要望が変わってきた。世界規模で木材が来ているように思う(大庭氏)」「壊すことについての視点を持つことも重要。自分が設計したものが役割を終えた時にどう壊され、廃材をどう活用していくのかが重要になってくる(倉富氏)」等のメッセージが送られました。
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