近年、社会課題の解決のために数学を使うことができる人材の需要がますます高まっています。
福岡大学理学部応用数学科では、数学をベースに問題解決能力を身に付けた人材の育成に取り組んでおり、その一環として、8月5日(月)から9日(金)まで「社会数理・情報特論」の集中講義を行いました。
本講義は、東北大学の全学教育科目「実践的量子ソリューション創出論」をさらに発展させたもので、国立大学・私立大学・地元企業・自治体が協力し、新たなソリューションの創出と、実践的な研究課題の創出を行うもので、学部生向けのスキル型集中講義となっています。


集中講義
企業が抱える「具体的で答えのない」問題に対して、受講生自身が「見て・聞いて・感じて・考えた」結果を数学的にモデリングし、量子コンピューティングを用いて解決することが、本講義の特色です。実社会の課題を数学に翻訳し、情報機器の力を使って解決する、という一連の流れを学生が体感でき、量子コンピューターを社会課題解決の手段として実際に利用する能力を養うという点でも画期的な内容です。
受講生は8チームに分かれ(各チーム5人構成)、企業に対して提案を行いました。その内容は多岐に渡り、課題前提からの見直し提案や、企業側では想定外の提案を多様な数式(論文化可能なモデリングを含む)にモデリングしたもの等がありました。
なお、最適なソリューションを探索する手段として、東北大学大学院情報科学研究科の大関真之教授のご協力のもと、世界初の商用量子コンピューターとして有名なカナダD-Wave Systemsの量子アニーリングマシンを利用しました。
福岡大学理学部応用数学科では、大学間連携・産官学連携など多様な形態を活用し、社会課題を解決できる実践的な数学での問題解決能力の育成を行い、福岡県を中心とする地域社会に貢献できる人材育成を行っていきます。
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