『福岡大学学園通信』第72号(令和3年12月発行)では、「学びの証」と題して、さまざまな分野で学ぶ学生たちの卒業論文・修士論文を紹介しました。
その続編として、卒業論文・修士論文から導かれた結論や成果、今後の課題などについて伺いました。ぜひご覧ください。
今回は、人文学部フランス語学科 柳田 遥香さんの卒業論文 「クロード・ドビュッシーとジャポニスム」を紹介します。
◎卒業論文のテーマ
「クロード・ドビュッシーとジャポニスム」
◎論文の概要
印象派音楽家とされるクロード・ドビュッシーは、曲の音色やメロディーに日本的な感性を持っており、彼と日本にどのような関係があるのか調べました。また、ドビュッシーと同年代の印象派画家たちのジャポニスムの影響も並行して調査しました。
ドビュッシーが生きた19世紀後半のフランスは、ジャポニスム真っ只中であり、自由と革新的な音楽を求めていたドビュッシーに影響を与えました。それまでにない音階や自由なリズムを用い、ドビュッシーの作品の特徴である曖昧で内向的、沈黙的な音楽を生み出しています。
◎このテーマに決めたきっかけは?
クロード・ドビュッシーは絵の作風や色合いから受ける印象を音楽にしているものが多く、美術や日本と接点のある音楽はとても興味深いと感じています。
◎論文執筆を終えて
資料を読み込み、それから比較したり重要な部分のまとめたりと、とても時間がかかりました。計画の重要性を学ぶことができたと感じています。一つのテーマを調べることは初めてで、研究の進め方に悩みましたが、論文作成は貴重な経験であり完成してよかったです。
◎今後に生かしたいこと
論文作成は、分析力はもちろん、継続力や忍耐力、追求力が必要と思います。培ったこれらの力を今後に生かしていきたいです。
◎福大での4年間を振り返って
フランス語について全く知識がないところから始まり、とても不安でしたが、ネイティブの先生や丁寧に優しく指導してくれる先生方、切磋琢磨した学友のおかげで楽しくたくさんのことを学べました。