『福岡大学学園通信』第72号(令和3年12月発行)では、「学びの証」と題して、さまざまな分野で学ぶ学生たちの卒業論文・修士論文を紹介しました。
その続編として、卒業論文・修士論文から導かれた結論や成果、今後の課題などについて伺いました。ぜひご覧ください。
今回は、人文学部 英語学科の田中 夏季さんの卒業論文 「英語教育と日本語教育の比較 」を紹介します。
◎卒業論文のテーマ
英語教育と日本語教育の比較
◎論文の概要
外国人向け日本語学校における日本語教育と中学校の英語教育を、「到達目標」「教科書の構成・内容」「モデル授業の指導案」の3点から比較、検証し、最後に目指すべき英語教育について考察しました。
日本語教育、英語教育とも、全国で使用率の高い教科書を選び、その教科書をベースとしたモデル授業を教育指導案として視覚化し、授業の構成や流れを比較しました。その結果、日本語教育と英語教育の大きな相違点として、英語の教科書に日常会話が不足していることや、コミュニケーショ活動量とアクティビティにおける教科書の使い方に違いが見つかりました。
◎このテーマに決めたきっかけは?
効果の高い日本語教育を学校での英語教育に応用すれば、自分が英語教師になった時に生徒達の英語力向上に役立つのではないかと考えました。
◎論文執筆を終えて
英語教育と日本語教育は、共通する教育法もあれば、日本語教育にのみ導入されているやり方、英語教育にのみ導入されているやり方がありました。
卒業論文で自分のやりたい研究ができてうれしく思い、ますます言語教育のおもしろさに触れることができました。
◎今後に生かしたいこと
中学英語教員の立場になりますが、「教科書を教えるのではなく、教科書で教える」をモットーに、常に生徒に目と耳を傾け、生徒とのコミュニケーション中心の授業を展開したいです。
◎福大での4年間を振り返って
ゼミの先生とメンバーに恵まれ、コロナ禍でもゼミを通して楽しい大学生活を送れました。特に、3・4年次で出場した全国学生英語プレゼンテーションでは、2年連続で一次予選を通過し、オンライン上で各地の大学生と交流し、英語で意見交換をする機会がありました。自分自身の英語勉強にとても刺激を受けました。