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2020116
教育

【科目紹介】日本史~細川ガラシャの生涯等について学ぶ~ <歴史秘話ヒストリア〔NHK総合・11/18(水)22:30~〕に山田准教授が出演>

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11月18日(水)放映予定のNHK総合・全国「歴史秘話ヒストリア」(22:30~23:15)に、「細川ガラシャの生涯」に関して福岡大学人文学部歴史学科・山田貴司准教授がテレビ出演します(放送局の都合で放映日時や内容が変更になる場合があります)。ぜひご覧ください。

本学では、「共通教育科目」として多彩な科目を開講しており、その中の1つに「日本史」があります。細川ガラシャについても、「日本史」の授業で学ぶことができます。

山田先生に「日本史」の授業について話を聞きました。


ー授業ではどのようなことを学びますか。
私の担当する日本史の授業では、戦国時代を生き抜いた人々の様子にスポットを当てます。日本史A(前期)では、戦国時代に興味を持っている方なら誰でも名前を耳にしたことがある明智光秀、細川ガラシャ、加藤清正を取り上げ、最新の研究が明らかにしてきた実像をお話ししています。日本史B(後期)では、逆に、教科書にもドラマにも登場しない、名も無き民衆たちが生き抜いた姿、その生命維持の母体となった惣村のあり様を見ていきます。乱世の英雄から名も無き民衆まで、人々の営為を通して、日本の戦国時代の状況を学びます。

ー日本史の面白さ・魅力を教えてください。
明智光秀はなぜ本能寺の変を起こしたのか?細川ガラシャは絶世の美女だったのか?戦国の民衆は、ただ搾取されるばかりの弱い存在だったのか?私たちの持っている一般的なイメージと、今日の歴史学が明らかにしつつある実像の間には、大きなギャップが存在します。小説やドラマの中で再生産される俗説の影響を受け、形作られている私たちの歴史認識は、実は大変いい加減で、その時々の社会状況によっても変化しています。この授業を通して、最新の研究成果が示す実像とそれとのギャップを発見したり、気付いたりしていきます。そのこと自体が刺激的で、面白く感じるところだと思いますが、それに加えて、授業を通じて、私たちの持つイメージの揺らぎやすさと、正確な事実を押さえることの重要性を考える機会にもなります。

ー授業を通して伝えたいことは何ですか。
この授業は、日本の中世史に関する通説、概説を見ていくというより、戦国時代を生きた人物や民衆のこと、彼等を取り巻いていた社会状況などを、最新の研究成果に基づきつつ掘り下げていき、今私たちが持っているイメージと比較していく、というものになります。当時の古文書なども引用しながら説明しますので、少し専門的な用語なども登場しますが、高校で学んだ歴史の授業とは異なり、歴史の事実を細々と暗記することは求めていません。当時の人々の営みや生き様はどうだったのか、どのような知恵が見られたのか、今の私たちとどういうところが違うのか、そして、そういった実像は、自分が持っていたイメージとどのように違うのか、なぜ違うのか・・・。授業を通じて、そういった疑問に出合い、気付き、思考を重ねてほしいと思います。そして、「歴史ってやっぱり面白い!」と実感し、興味を持つようになってもらえると嬉しいです。


山田先生が編集、執筆に携わった書籍