福岡大学工学部化学システム工学科の八尾滋教授は、産学連携で廃プラスチックに対する、選別・分離の高精度・高速化技術と、ペレタイズ時の高性能化再生プロセス技術、及び成形加工時の高特性化技術を開発して、バージン材並みの物性を示す材料に再生する革新的な技術開発を研究してきました。
今回、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」―研究開発項目【2】「材料再生プロセス開発(マテリアルリサイクル)」の研究開発委託事業に、国立研究開発法人産業技術総合研究所及び民間の9企業の11者共同で提案し採択されました。また、今回の研究開発については、本学からの再委託先として国立大学法人4大学も参画します。
わが国では「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」(2019年5月31日策定)や「プラスチック資源循環戦略」(2019年5月31日策定)が策定され、2035年までにリユース・リサイクルなどにより、全ての使用済みプラスチックを有効利用することなどのマイルストーンが提示され、対応が進められています。その中でも「革新的リサイクル技術の開発」が重点戦略の一つとして掲げられています。
こうした中、今回の研究開発では、廃プラスチックの劣化要因を解明するとともに、それらに立脚した材料再生・成形加工技術を開発し、元のプラスチック材料と遜色のない材料に戻すことを目的としています。事業期間は2020年から2024年の5年間を予定しています。
【共同事業者】
国立研究開発法人産業技術総合研究所 株式会社プラスチック工学研究所
いその株式会社 株式会社富山環境整備
三光合成株式会社 旭化成株式会社
花王株式会社 DIC 株式会社
凸版印刷株式会社 三菱電機株式会社
【再委託先】
国立大学法人東京工業大学 国立大学法人神戸大学
国立大学法人山口大学 国立大学法人九州工業大学
詳細はこちらをご覧ください(NEDOのウェブサイトに移動します)
(https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101345.html)
(https://www.nedo.go.jp/content/100921714.pdf)