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2023327
キャンパスライフ

85歳の大学院生・垣永一願さんが博士課程前期を修了しました

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3月19日(日)、垣永一願さん(法学研究科博士課程前期)が福岡大学大学院博士課程前期を修了しました。垣永さんは現在85歳で、砂田太士教授のもとで研究を重ね、修士の学位を手にしました。

垣永さんは、奥様の介護を機に、78歳で取締役を勤めていた会社を退職。その後、会社の相談役として働きながら奥様の介護を行っていました。そのような中、「学びたい」という気持ちが高まり、学部の科目等履修生(*1)として本学で学び始めました。

「次は会社に係る法律分野を勉強したい」と考えた垣永さんは、40年来の知り合いである砂田教授のもとを訪ね、次は大学院の科目等履修生として砂田教授の商法を聴講。その後、勉強熱心な姿に感銘を受けた砂田教授からの誘いをきっかけに、82歳で大学院に進学。長期履修制度(*2)を利用し、3年間、民法や会社法など会社経営に関わる領域を中心に、砂田教授と密に研究を進めていきました。

垣永さんは「妻の介護もしながらなので、徹夜の日もありましたが、大変以上に楽しさを感じ、勉強が活力になっていました。砂田教授の厳しいながらも意欲を高めてくれる指導があったからこそ続けられました」と振り返り、「当初はパソコンを扱うことも難しかったですが、砂田教授をはじめ、先生方・事務の皆さん、以前勤めていた会社の人たちがサポートしてくれました。支えてくれた皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです」と周囲への感謝を述べました。今後については、「もちろん学びは継続します。今年は多くの本を読んで、幅広い知識に触れる予定です」と笑顔で語ります。

砂田教授は、「垣永さんは授業で新たな発見があるたび、目を輝かせていました。コロナ禍では課題を郵送で提出するなど、大変なことも多くありましたが、自身の経験を基にした論文まで完成させました。本当に努力家です。無事に修了されて、大変嬉しく思います」と垣永さんの門出を祝いました。

(*1)科目等履修生:本学で開講されている学部の科目(一部除く)を履修することができる制度。詳しくはこちら(福岡大学ウェブサイト)
(*2) 長期履修制度:職業を有している等の事情により、本来の標準修業年限では履修が困難と認められる者について、長期履修学生として標準修業年限を超えて履修を可能とする制度。詳しくはこちら(福岡大学大学院ウェブサイト)

(左から)武居一正法学研究科長、垣永さん、砂田教授

これまでを振り返る垣永さんと砂田教授