福岡大学 大学案内2026
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 「福岡大学で学ぶ」意義ってなんだろう?鶴田 大学で学ぶことについて考えてきましたが、福岡大学で学ぶということには、また違った意味があるような気がします。植上 同じ大学でも通信やオンデマンド授業が主流の大学もある中で、なぜ、わざわざ七隈キャンパスに来て学ぶのかということも考えてみたいですね。今年から、教育・臨床心理学科の教育効果とは何か、を調査していますが、嬉しいことにインタビューした全員が、大学もしくは学科で学んだことがいろんなレベルで役に立っていると言ってくれました。しかも、職業的な関連(例えば、看護学科なら看護師、教育・臨床心理学科なら公認心理師など)だけでなく、大学生活の中で多様性を知る経験を多くしたことで、非認知能力(社会との関わりや生きていくために役立つ力)が刺激されたと言うのです。先ほど、尾崎さんも「多様な学生と関わる中で、人の背景を考える力が鍛えられた」と言われていたので、これは福岡大学という環境がもたらす利点だと思いますね。宮嵜 確かに、商学部もいろいろな背景を持つ学生が集まっています。文系・理系の境がない学部なので、会計の勉強を、数字に強い理系出身の友人に教えてもらうこともでき、お互いを補える関係性が築けている感じがあります。尾崎 看護学科は同じ目標を持つ人が集まっていると思われがちですが、実は多様な学生がいます。看護師になりたい人、看護師という資格を取りたい人、実習を経験して、看護師以外の仕事に目を向けたいと考えている人など。学ぶ中で、自分の思いに気が付き、方向性を変える学生も多いです。橋口 工学部は分野が多岐にわたることもあって、本当に多様な学生がいると思いますね。大学院に進んでいる人の目的もさまざまで、大企業に入るための人もいれば、僕のように研究がしたくて大学院に行く人もいますね。鶴田 同じ考え、志向を持っている人が集まるのが自然なことですが、福岡大学の学生は、向いている方向が違う学生とも、不思議と隔たりなく交流しているように感じます。橋口 隔たりは本当にないですね。むしろ、学ぶ中で、自分の分野に他分野の考え方が出てくることも多く、自分が専攻する分野以外も尊重しないといけないと気付かされます。同じ方向を見ている人同士で集まれば、衝突は少ないと思いますが、多様な学生と交流するからこそ、悪い面を改善したり、補完し合ったりする関係性が生まれるという良さもあると思います。植上 とても良い視点ですね。福岡大学の学生は序列が無いんですよね。皆さんは、福岡出身だから偉いとか、この学部が上という感覚がありますか?宮嵜 全く無いですね。植上 そうですよね。学部や出身校、出身地で人に差を付けることをしないのが、福岡大学の学生なんです。フラットな感覚が、魅力なのかもしれません。尾崎 いろいろな学生がいることが当たり前で、そこに差は無いと思って過ごしてきたので、むしろそれが魅力と言っていただけて嬉しいです。宮嵜 福岡大学は、多様性の社会で生きていくための人間力を養える場所なんですね。植上 そうですね。もちろん学部・学科によって専門性は異なりますが、共通教育科目や部活動、学園祭やボランティアなどで他学部・他学科の学生と関わりを持てることが大きいのではないでしょうか。これこそ、ワンキャンパスの福岡大学に通い、学ぶ魅力と思います。鶴田 福岡大学の良さを3人の方から再認識させていただきました。多くの学生の皆さんに、これからも夢や目標に向かって、大いに福岡大学を活用してほしいです。宮嵜妃奈乃 さん /在学中に公認会計士や税理士などの難関資格試験に合格し、会計・財務のスペシャリストとなることを目指す「会計専門職プログラム」に在籍。植上一希 教授 Fukuoka University Guide 2026007

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