令和元年度予算

平成31年4月

令和元年度 学校法人福岡大学収支予算について

学校法人福岡大学の令和元年度予算は、3月28日に開催された理事会および評議員会の承認により成立しました。令和元年度予算は、①教育体制の整備・充実、 ②研究体制の整備・充実、 ③医療体制の整備・充実、 ④社会貢献および地域連携の整備・充実、⑤経営基盤の強化を重点施策に挙げて編成しています。以下、簡単にその概略を報告します。

教育関係では、平成30年度からの継続事業として学内情報システムの更新を予定しています。また、平成27年度に新設した、新入生を対象に入学前に給付を確約する奨学制度である「七隈の杜 給付奨学金」「七隈の杜 第3子以降特別給付奨学金」の継続事業に加え、学部教育充実経費、アジア諸国との関係を中心としたグローバルな人材の育成事業等が盛り込まれています。研究関係では、基盤研究機関研究所として平成30年度から新たに設置された「爆発天体研究所」他9研究所、産学官連携研究機関研究所として10研究所に係る支出を計上しています。施設関係では、平成29年度からの3カ年継続事業となる「新公認室内プール(仮称)新築工事」および「自修寮(仮称)新築工事」「体育寮(仮称)新築工事」等を予定しています。さらに、学長のガバナンス強化のため「学長裁量経費」を前年度に引き続き計上しています。

令和元年度事業活動収支予算は次のとおりです。経常的な収支のうち、本業の教育活動の収支を見る教育活動収支差額は、3億4,500万円の支出超過となり、前年度予算との比較で3億1,100万円改善しています。これは、学生生徒等納付金が2億3,700万円増加したためです。教育活動外収支差額は、経常的な収支のうち財務活動の収支状況を見ることができるもので、8億1,700万円の収入超過となり前年度予算との比較で7,600万円増加しています。これは、受取利息・配当金が6,600万円増加したためです。教育活動収支差額と教育活動外収支差額を合わせた経常収支差額は4億7,200万円の収入超過となり、前年度予算との比較で3億8,700万円増加しています。施設・設備関係の補助金、資産の売却や処分等に係る臨時的な収支を見ることができる特別収支差額は1億2,800万円の収入超過となり、前年度予算との比較で1億6,800万円減少しています。従来の帰属収支差額に相当する基本金組入前当年度収支差額は、毎年度における基本金組入前の収支の状況を見ることができるもので1億100万円の収入超過となり、前年度予算との比較で8,900万円増加しています。良好な教育・研究・医療環境を維持するための施設・設備等の取得費である基本金組入額は、31億4,000万円となっています。以上の結果、当年度収支差額は30億3,900万円の支出超過となっています。

従来の帰属収支差額比率に相当する事業活動収支差額比率は、0.1%です。一方、経営指標では50%以下が望ましいとされる経常収入に対する人件費比率は52.9%であり、昨年度より0.7ポイント下がったものの高止まりしています。人件費は事業活動支出の中でも最大の部分を占めており、引き続き注意を払う必要があります。

本法人の令和元年度事業活動収支予算は、毎年度の基本金組入前の収支状況を判断する基本金組入前当年度収支差額の点で前年度から僅かに良くなっておりますが、本業の教育活動の収支を見る教育活動収支差額の点で前年度に引き続き支出超過であることを考慮すると、安定性および弾力性に欠けた予算であると言わざるを得ません。また、良好な教育・研究・医療環境を維持するための施設・設備等の取得費である基本金組入額と比較すると、基本金組入れ余力以上に投資が行われていることになります。この状態が長期間続けば、将来的な設備投資余力が小さくなり、教育・研究・医療の永続性を担保できなくなります。

私立大学等経常費補助金が不交付になる入学定員超過率の厳格化、大学設置基準による平均入学定員超過率に係る要件の厳格化、さらには、令和元年10月に予定される消費税率の10%への引き上げ等、本学をめぐる経営環境は、これから厳しさを増す一方です。

「福岡大学ビジョン2014−2023」に基づく事業計画を積極的に支援し、限られた予算財源を重点事業に傾斜配分するとともに、一方では、経常的な経費について、コストに見合う教育・研究・医療サービスを提供しているか、点検・見直しを行っていくことが必要になってきます。

本学関係者のご理解とご協力をよろしくお願いします。