平成27年度予算

平成27年4月

平成27年度 学校法人福岡大学収支予算について

学校法人福岡大学の平成27年度予算は、3月26日に開催された理事会および評議員会の承認によって成立しました。平成27年度予算は、平成26年度予算と同様、①教育体制の整備・充実、②研究・情報体制の整備・充実、③医療・健康体制の整備・充実、④社会貢献の整備・充実および⑤経営基盤の強化を重点施策に挙げて編成しています。以下、簡単にその概略を報告いたします。

教育関係では、本学の教育研究システムの基盤であるFUTURE4(福岡大学教育研究システム)をFUTURE5に更新するとともに、アジア諸国との関係を中心としたグローバルな人材の育成事業が盛り込まれています。研究関係では、基盤研究機関研究所として9研究所の設置が予定され、また、産学官連携研究機関研究所として12研究所が設置されています。メディカル部門では、福岡大学病院で電子カルテを中心とする第Ⅳ期統合医療情報システムの更新、さらには手術支援ロボットの導入が予定されています。施設関係では、平成26年度からの3カ年継続事業となる「体育館施設(仮称)新築工事」、平成26年度から2カ年継続事業となる「ラグビー場西側グラウンド整備工事」および「8号館・9号館・11号館の耐震改修工事」が予定されています。

ところで、「学校法人会計基準の一部を改正する省令」(平成25年4月22日文部科学省令第15号)が発出され、従来の消費収支予算は、事業活動収支予算という名称に変更されています。新しい事業活動収支予算では、近年の臨時・事業外の収支の増加を踏まえ、区分経理を導入し収支を経常的なものと臨時的なものに、さらに経常的な収支を教育活動と教育活動外に分けて把握することができます。また、近年の私学を取り巻く経営環境の変化に対応するため、毎期の収支バランスを見るのに適した基本金組入れ前の収支差額も、表示されるようになりました。

それでは、本法人の平成27年度事業活動収支予算について説明します。経常的な収支のうち、本業の教育活動の収支を見る教育活動収支差額は、マイナス4億4,200万円となり、前年度予算との比較で7億8,100万円減少しています。これは、FUTURE5への更新に伴い教育研究経費が増加したためです。教育活動外収支差額は、経常的な収支のうち財務活動の収支状況を見ることができるもので、3億8,700万円となり前年度予算との比較で1億3,100万円増加しています。教育活動収支差額と教育活動外収支差額を合わせた経常収支差額はマイナス5,500万円となり、前年度予算との比較では6億5,000万円減少しています。施設・設備関係の補助金、資産売却や処分等の臨時的な収支を見ることができる特別収支差額は4億4,300万円となり、前年度予算との比較で9,400万円増加しています。従来の帰属収支差額に相当する基本金組入前当年度収支差額は、毎年度の収支バランスを見ることができるもので5,100万円となり、前年度予算と比較して4億5,700万円減少しています。良好な教育・研究・医療環境を維持するための施設・設備等の取得費である基本金は、68億600万円となっています。以上の結果、当年度収支差額はマイナス67億5,500万円となっています。

厳しい予算編成となりましたが、本法人の私立大学等経常費補助金は私立大学等改革総合支援事業のうち「地域発展」「産業界・他大学等との連携」「グローバル化」の3タイプに採択されたことにより、平成26年度の全国私立大学ランキングにおいて11位でした。資金運用についても「資金運用規程」に沿って安全性を第一に行っており、平成27年度は5億6,300万円の受取利息を見込んでいます。

一方、人件費は増加傾向に歯止めがかかっていません。事業活動支出の中でも最大の部分を占めており、経常収入に対する割合を示す人件費比率は53.8%と、前年度予算との比較で0.3ポイント上昇しています。経営指標では50%以下が望ましいとされており、引き続き注意を払う必要があります。教育研究経費についても、FUTURE5への更新があり、増加しています。

今回の改正で新設された基本金組入前当年度収支差額は、毎期の収支バランスを見ることができると同時に、基本金組入れ余力がどの程度あるのかを見ることができます。本法人の平成27年度事業活動収支予算は、良好な教育・研究・医療環境を維持するための施設・設備等の取得費である基本金と比較しますと、基本金組入れ余力以上に投資が行われていることになります。この状態が長期間続けば、将来的な設備投資余力が小さくなり、教育・研究・医療環境の永続性が担保できなくなります。本法人の収入の柱である学生生徒等納付金、医療収入が伸び悩む中、今後さらに収入源の多様化を進めるとともに、限られた予算財源を重点事業に傾斜配分し、メリハリのある効率的で弾力的な予算編成にする必要があります。

本法人では、今回の学校法人会計基準の改正が求める「学校法人の作成する計算書類等の内容がより一般にわかりやすく、社会から一層求められている説明責任を的確に果たすことができるものとする。」という考え方を実践していきます。

本学関係者のご理解とご協力をよろしくお願いします。