教育研究の理念

福岡大学は、「建学の精神」に基づいた全人教育を目標として、「教育研究の理念」に掲げる三つの共存をはかることによって、真理と自由を追求し、自発的で創造性豊かな人間を育成し、社会の発展に寄与することを使命としてきました。

9学部31学科、大学院10研究科34専攻が一つのキャンパスに集積する本学は、まさに一大総合教育研究拠点です。学問研究を通じて教えるものと学ぶものとの人格的な交流が行われ、活気にあふれるキャンパスで、コミュニケーションを大切にし、社会から信頼される人材を育成し続けていきます。

「人材教育(Specialist)」と「人間教育(Generalist)」の共存

本学は、「建学の精神」のもとに、学部や大学院での教育を通じて専門領域を深く学び専門的な知識や技術を修得するための「人材教育」と、総合教養教育やクラブなどの課外教育活動を通じて、深い教養と人間としての良識の形成をはかる「人間教育」を実践してきました。

専門的な知識や技術は、教養や良識という「核」を挿入することにより社会的に機能するものとなり、豊かな人生設計、持続的な就業力の育成に資するものとなります。

「人材教育」と「人間教育」は、共存することによって「知」と「心」を磨き、高い倫理観をもって社会的責任を果たし、真に豊かで夢を描くことができる社会づくりに貢献する21世紀型市民の育成を可能とします。

「学部教育(Faculty)」と「総合教育(University)」の共存

本学は、学部における基礎専門教育をとおして、学士課程教育から大学院教育への繋がりをもった「学部教育」を実践してきました。また、ワンキャンパス集積の特長を活かし、さまざまな学問分野の壁や境界を乗り越えて広範囲の学問を統合する「総合教育」を行ってきました。

高度の学術研究を行い、専門家を育成するためには、学部と大学院の有機的な連係がいっそう重要になるとともに、新しい知と技術を創造し、現代社会に山積する多様で複雑な課題を解決するためには、学際的な教育や研究を推進することが求められています。

「学部教育」と「総合教育」は、共存することによって学部や大学院における専門分野に特化した教育研究を異分野横断型の学際的教育研究へと発展させ、より高いレベルの新しい知と技術を創造しそれらを社会に還元していくことを可能とします。

「地域性(Regionalism)」と「国際性(Globalism)」の共存

本学は、創立以来、地域社会の要請に応えながら教育、研究、医療の充実をはかり、西日本有数の総合大学として発展してきました。また、アジアのゲートウェイである福岡市にあって、地域と連携しながら一大総合教育研究・医療拠点として、世界的規模での新しい知や技術の拡大に寄与してきました。

大学に対するユニバーサルアクセスやグローバル化という時代の要請のなか、生涯学習拠点、国際交流拠点としてあらゆる人に門戸を開く本学の役割は、ますます重要となっています。

「地域性」と「国際性」は、共存することによって地域を支える人材を育てるとともに、国際的に活躍できる、異文化を理解する寛容な精神をもった人材の育成を可能とします。

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