福岡大学学園通信 No63
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生に大変お世話になりました。将来何がしたいのかをしっかり聞いていただき、アナウンサー志望であることを伝えていたところ、テレビ局でディレクターの仕事をされている先輩を紹介してもらいました。親切にいろいろ教えていただき、アナウンサーへの憧れが増していったことを覚えています。社会人から見て福大生の特徴をどう感じますか。粘り強い印象があります。少々怒られてもへこたれない。今は就職をしてもすぐに転職を考えたり、辞めたりする若い人も多いようですが、少なくとも私が勤めていた会社の福大出身者は長く勤める傾向にあります。バランス感覚に長けている人が多いという印象があります。コミュニケーション力が高く、勉学だけでなく広く人間関係を学んできている人が多いと感じます。企業の方が福大生に感じていることとして、まずコミュニケーション力の高さがあるようです。加えて「上下関係を重んじる」「礼儀正しい」「行動力がある」などのほか、「情に厚い」ところもあるようです。そしてもう一つ、「チャレンジ精神がある」点も挙げられています。私はよく学生に「チャンス」「チャレンジ」「チェンジ」の三つの「C」が大切だと言っています。就職・進路支援センターに来る学生を見ていても、機会を見つけて挑戦し、変化をいと厭わない人が多いという印象です。06FUKUOKA UNIVERSITY MAGAZINE October 2018コミュニケーション力を生かして積極的に行動する一方で、言葉は少なくても胸の内に熱いものを持っているのも、福大生の特徴だと感じます。バランス感覚に長け、   チャレンジ精神も旺盛「ワス!」の掛け声1948年当時、福岡経済専門学校(福岡大学の前身校)の校内では、挨拶の言葉として「ワス!」の掛け声が交わされていました。これは「あい相 わ和す」の「和す」を取ったもので、学校の誇りである「和」と「団結」を示すものとされました。帽子を取ることも、丁寧なおじぎも必要なく、顔を合わせたら「ワス!」と声を掛け合うことで生徒たちはお互いに絆を深めていきました。入学当初はこの掛け声に面食らう新入生たちも、やがて「ワス!」の掛け声とともに、生徒の一員としての自覚に目覚めていったようです。ここにもまた、福岡大学関係者の絆の深さに通じる起源が感じられます。2018年2月に竣工した新4号館(工学部)多目的ホールにて(左)校庭に集う生徒たち(1950年頃)(右)学生委員会(1951年)合力大野髙﨑合力

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