福岡大学学園通信 No63
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学生生活で福大の「絆」や「つながり」を感じることはありますか。私の所属する工学部電子情報工学科は1年次から難しい実験があるため、入学直後から周りの人と協力し、分からないことを教え合ってきました。3年次で研究室に所属すると、先輩が手掛けている研究を手伝うことからスタートします。こうした機会を通じて、大学院生を含め学年を越えたつながりが深まったと思います。オープンキャンパスでは各学部の学生たちが高校生のためにさまざまな催しを企画しています。また、学園祭の前になるとたくさんの実行委員が夜遅くまで残って準備をしています。大変だと思うのですが、みんな楽しそうで、誰かのために多くの人がまとまって活動できることは、すごいことだと思います。社会で福大の「絆」や「つながり」を感じるのはどのような時ですか?熊本でアナウンサーをしていた頃、熊本在住の福大卒業生が集う「七隈トンビ会」という交流会に呼んでいただきました。さまざまな職種の人たちが年2回、毎回50人ほど集まり開催しているのですが、福大はこうしたつながりを大切にしているんだと感じました。会を運営する先輩たちを見習い、私も次の世代につなげていかなければと思っています。経験で言えば、福大の先輩には、多少無理なこともお願いできるところがあります。同窓であれば困った時にお互いを助け合える関係が築ける。付き合いが長くなれば、「ここは任せておいてください」と言える。ただ、黙っていても「人脈」や「つながり」は広がりません。私は関係諸団体の「食」に関する他業種の方との勉強会や交流会、県や市の団体など多くの所に顔を出しました。そうすると、だいたい福大の卒業生がいて、ネットワークが広がっていきました。まずはいろいろなところに顔を出すことが大切です。それから先の付き合いをどうするかはその後、自分で判断、選択すればいいと思います。私は普段、人脈を広げることや絆を深めることはあまり考えず、まずは興味を持つことを大切にしています。自分の好奇心や関心を大事にして、多方面に興味を持つと、対象をもっと知りたくなる。その結果として、人脈が広がり、絆が深まるものだと思います。就職活動で福大の「絆」や「つながり」を感じることはありましたか。企業説明会や面接などの会場に行くと、緊張や不安を感じます。そうしたときに会場で福大生に会うと、「自分一人ではない」という気持ちになりました。応援団の先輩には企業のことを事前に教えていただくなど、就職活動では大変お世話になりました。企業説明会で「うちの会社にも福大生がいるよ」と聞くと、とても安心感を覚えました。私の就職活動の時は、ゼミの先困った時にこそ助け合えるのが〝同窓〞05FUKUOKA UNIVERSITY MAGAZINE October 20181945年6月の福岡大空襲では九州経済専門学校も戦火に遭い、約8,000冊の本が図書館の建物もろとも焼き払われました。終戦後の1946年、新たな教育制度により、4年制大学に昇格するか廃校になるかの選択を迫られます。大学に昇格するための条件の一つは「図書1万冊」。これを機に生徒たちが立ち上がり、スタートしたのが「戦災図書復旧運動」でした。この運動では、当時の在校生のほぼ全員に当たる約600人が演劇や演奏会、バザーを行ったり、家庭教師や土木作業に従事したりして資金集めに奔走しました。卒業生からの支援もあり、当時の金額にして35万円を集め、それで図書7,500冊を購入し、1949年に福岡商科大学として新制大学に昇格(※)。生徒たちの母校愛によって、4年制大学としての歩みをスタートさせることができました。新図書館の閲覧室(1950年頃)在学生が大学昇格に向けて奔走「戦災図書復旧運動」Part2※焼失を免れた図書と統合校が所蔵する図書も含む。合力小田八納合力髙﨑大野髙﨑合力小田八納髙﨑

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