福岡大学学園通信 No62
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27FUKUOKA UNIVERSITY MAGAZINE June 2018学生生活村上ゼミでは、2年次以降の専門ゼミナールとマーケティングの授業の中で、「グループディスカッションのスキル向上」と「論理的思考力の養成」に力を入れています。3年次の専門ゼミナールでは、12月に開催される全国学生討論大会をこれまでの学習成果を試す場として位置付け、論理の再構築を繰り返し、負けない論文作成とプレゼンテーション力に磨きをかけています。ゼミの特徴の一つが「ファシリテーション」を重視したグループワークです。司会や書記の役割、意義を学びながら実践を重ねます。意見を整理・集約する経験を積むことで、就職活動の採用試験のグループディスカッションや社会人になってからの会議などにも対応できるスキルを身に付けていきます。 論理的思考力を養う手法として採用しているのが、「キーワードマップ」の活用です。キーワードを書き込んだ付箋を模造紙に貼ったり、はがしたりしながら議論をしていくことで考えを整理しやすくなります。こうした授業を通して思考や視点の幅が広がり、質問力も磨かれ、コミュニケーション能力の向上につながります。「ファシリテーション」と「キーワードマップ」の活用Key Wordファシリテーション付箋にアイデアを書き、模造紙に貼りながらグループで考えを整理していく3年専門ゼミナール商学部商学科/専門教育科目複数人で議論をしながら合意形成を図る際にスムーズに話し合える環境をつくり、参加者から発言を引き出して整理・集約するスキル。具体的には場の雰囲気づくり、議事進行、時間管理などがあり、こうしたスキルに長けたファシリテーターのもとでは、深く活発な議論につながる。この授業のポイント村上 剛人 教授商学部グループワークの中でさまざまな意見が出されることによりファシリテーションスキルが磨かれ、「キーワードマップ」を使って意見を整理・集約することで、幅広い視点に立った論理的な結論を導くことができます。筋道の立ったプレゼンテーションを行うためには、発表する内容の順番が重要です。自分たちの考えを論理立てて説明できれば、その構成は論文を作成する際に応用できます。こうした形での学習を繰り返すことで論理的な考察を矛盾なく発表できるようになり、この数年は全国討論大会でも対戦相手を負かせています。このようなスキルは企業や地域での取り組みにも応用でき、社会に出てからも役に立っていくと思います。グループ学習を通じて、質問力・論理的思考力を身に付けるIdeaIDEAIDEAIDEAおもしろゼミ 研究室探訪&

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