福岡大学学園通信 No60
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24FUKUOKA UNIVERSITY MAGAZINE January 20187年間の会社員生活で経験した職場におけるリアルな情報を伝えるとともに、現場を重視した指導を心掛けています。例えば夏休みには、ゼミの学生に「チームで仕事の現場を取材する」という課題を出しています。学生たちはハローワークで外国人の採用活動を調べたり、農業を体験したり、石炭産業科学館で炭鉱労働について学ぶなど、実体験を通して「働くこと」について考えます。ゼミ生が卒業時に贈ってくれた寄せ書きやカップなどは、私の宝物です。所 浩代 准教授Q.1学生への指導で大切にしていることは何ですか。A.企業での勤務経験を生かし、社会の現場を意識した指導を心掛けています。2015年11月から福岡県労働委員会公益委員を務めています。労働委員会は、労働者と使用者の間に争いが生じた場合、両者の間に入り、公正中立な立場で問題解決をサポートする行政機関です。当事者からの申し立てを受けて、不当労働行為があった場合に救済命令を発するほか、労働争議解決のためにあっせん・調停・仲裁を行います。実際に困っている方の話を聞き、円満に解決するお手伝いをすることに大きなやりがいを感じています。Q.2学外での活動などを教えてください。A.福岡県労働委員会の委員として労使紛争の解決を支援しています。幼い時から本が好きでした。小学生の時に、自宅の本棚にあった父の法令集を覗き、そこで憲法と出合いました。「われらは、平和を維持し・・圧迫と偏狭を・・永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」という格調高い憲法の前文に惹かれて、法律家を目指しました。年間100冊の読書を目指しており、読んだ本は「ブクログ」というアプリで管理しています。好きな作家は、同じ北海道出身で歌人でもある穂村弘さん。ロマンチックな短歌とゆるいエッセイのギャップが好きです。Q.3先生の趣味は何ですか?A.法律に興味を持ったきっかけは本。今も年間100冊の読書を目標にしています。研究への思いとオフの顔を知る3つの質問HIROYO TOKOROPROFILE北海道大学法学研究科博士課程後期修了。同大助教、新潟青陵大学看護福祉心理学部准教授を経て、2014年から福岡大学法学部准教授。福岡労働局労働関係紛争担当参与、福岡県労働委員会公益委員、大野城市情報公開審査会委員等、数々の委員も務める。法学部研究スイッチ

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