福岡大学学園通信 No60
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21FUKUOKA UNIVERSITY MAGAZINE January 2018水害予防の一端を担う「雨水貯留浸透システム」〜豪雨による河川への雨水流出抑制にサッカー場を活用〜フィールド面積10275.6㎡。本格的な人工芝ピッチを備えるサッカー場は、競技施設とは別に、もう一つの顔がある。2017年7月、九州北部豪雨。朝倉市や東峰村などで、甚大な被害をもたらした。七隈川上流域に位置する本学でも、早くから水害予防の研究に取り組んでおり、2007年には、雨水貯留浸透機能を有したサッカー場を新設。福岡市と連携して水害の予防に取り組んでいる。大学の施設にも、地域防災の役割を。その発想が、産学官・地域連携にもつながっている。3月の完成を目指して芝の張替工事が行われており、その機能は大きく進化しようとしている。人工芝マットレス改良土壌路盤路床2007年5月に完成した仮設サッカー場は、雨水流出を緩和する、当時、最新型の人工芝を採用し、その下層には透水性・保水性にすぐれた改良土壌を使用している。この「雨水貯留浸透システム」により雨水を一時的に貯留し、河川への雨水流出を抑制する効果が、渡辺亮一教授などによる工学部社会デザイン工学科の実験により確認されている

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