〔研究者コラム〕「新生活スタートとストレス対策」

もうすぐ4月。進学や就職、転勤等で新生活をスタートさせるのを前に、期待と同時に不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、精神科リハビリテーションやコミュニティ心理学等を研究している人文学部教育・臨床心理学科の皿田洋子教授が、「新生活スタートとストレス対策」をテーマに、新しい環境にうまく溶け込めるコツをお伝えします。

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春は、進学、就職、転勤等新生活をスタートさせる時期です。希望を膨らませてスタートを切るわけですが、そこには新しい環境に慣れるという大きな課題が伴います。これまでの友人、同僚、上司と別れ、新たな人間関係をつくって仕事をしていかなければならないのです。それは、ストレスにさらされて心身両面に不調を来し、孤立してしまい、さらに自信を喪失してしまうリスクと戦うことでもあります。

そこで、新しい環境にうまく溶け込めるコツをちょっとお話ししましょう。難しく考えないでください。「みんなと仲良くなろう」「任された仕事はしっかりやろう」と"完璧"を求めないことです。全ての人と良い関係にならなくても誰か一人「おはよう」と気軽に声を掛けられる人がいれば十分です。仕事を周りの期待以上にするのではなく、丁寧な仕事をしていけば、周りから評価されます。「一歩一歩」と自分に言い聞かせてください。

また、辛いときは一人で塞ぎ込まないで誰かに話を聞いてもらいましょう。これまでの友人でも構いません。そういう人が身近にいない場合はカウンセラーに話を聞いてもらってください。例えば、少しお金はかかりますが、臨床心理学の研究施設がある大学や大学院には外部からの相談を受ける施設(本学の場合は「福岡大学臨床心理センター」)を持っている場合があるので、うまく活用してみましょう。

 

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