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平成27年度決算

平成27年度学校法人福岡大学収支決算について

はじめに

学校法人福岡大学の平成27年度決算は、5月26日開催の理事会および評議員会で承認されました。

学校法人は「学校法人会計基準」に基づき会計処理を行い、所定の計算書類である「事業活動収支計算書」、「資金収支計算書」、「貸借対照表」を作成し、文部科学省に届け出る義務がありますので、それぞれの計算書に沿って概要をご報告します。

なお、学校法人会計基準の一部を改正する省令が平成25年4月に公布され、平成27年度から作成される計算書類に適用されることになりました。

決算の概要

1.平成27年度事業活動収支計算書について

「事業活動収支計算書」では、当該会計年度の経常的および臨時的収支を区分して、それらのバランスを把握できるようにし、これによって学校法人の経営状態が健全であるかどうかを判断することができます。

平成27年度事業活動収支における決算規模は759億円となっています。また、事業活動収支においては20億5,400万円の収入超過で、基本金組入額は49億9,900万円を計上しています。

内訳を見ますと、教育活動収支差額では、経常的な収支のうち、本業の教育活動の収支を見ることができ、決算は2億2,047万円の支出超過で、予算と比較して4億5,676万円支出超過が減少しています。この主な要因は、経常費等補助金が4億532万円減少していますが、一方で人件費が7億1,369万円減少したためです。

次に教育活動外収支差額では、経常的な収支のうち、財務活動の収支を見ることができ、決算は6億4,794万円の収入超過で、予算と比較して2億6,086万円増加しています。この主な要因は、受取利息・配当金が2億2,445万円増加したためです。なお、その他の教育活動外収入に収益事業会計からの繰入収入を3,500万円計上しています。

経常収支差額では、経常的な収支バランスを見ることができ、決算は4億2,747万円の収入超過となりました。

特別収支差額では、資産売却や施設・設備関係の補助金等の臨時的な収支を見ることができ、決算は16億2,676万円の収入超過で、予算と比較して11億8,679万円増加しています。この主な要因は、資産売却差額(有価証券売却差額)を15億8,140万円計上したためです。

基本金組入前当年度収支差額では、毎年度の収支バランスを見ることができます。従来の帰属収支差額であり、予算の9,483万円の収入超過に対し、決算は20億5,423万円の収入超過で、予算と比較して19億5,940万円増加しています。

基本金組入額合計は、学校法人を維持するために必要な資産を継続的に保持するための組入額で、予算の68億604万円に対し、決算は49億9,904万円で、予算と比較して18億700万円減少しています。この主な要因は、施設関係支出や設備関係支出が減少したためです。

当年度収支差額は、基本金組入前当年度収支差額から基本金組入額合計を控除したもので、学校法人会計基準では、基本金組入後の収支がバランスすることが望ましいと言われています。平成27年度決算は29億4,480万円の支出超過で、予算と比較して37億6,640万円減少しています。

また、経常収入を100%とした各科目の構成比は、収入の3本柱である学生生徒等納付金が36.0%、経常費等補助金が6.7%、医療収入が49.2%で、その合計は経常収入の91.9%を占めています。経常支出の主な科目としては、人件費が52.8%、教育研究経費が42.3%、管理経費が4.1%となっています。

2.平成27年度資金収支計算書について

「資金収支計算書」は、当該会計年度の諸活動に対応する全ての収入および支出の内容ならびに当該会計年度における支払資金のてん末を明らかにしています。お金の動きを全て網羅した計算書であるため、収入には前受金収入、その他の収入などが含まれ、支出では借入金返済支出、資産運用支出、その他の支出などが含まれます。

資金収支の合計額は1,273億586万円であり、前年度決算額と比較して81億238万円の財政規模が拡大しています。拡大した主な要因は、資産売却収入が74億3,621万円増加したことと、医療収入が8億2,750万円増加したためです。

資金収支のてん末としての翌年度繰越支払資金は151億3,712万円で、前年度決算額と比較して4億2,713万円減少しました。

なお、取得施設・設備の詳細は、「平成27年度学校法人福岡大学収支決算について」の「平成27年度資金収支計算書」の下に掲載している「平成27年度に取得した主な施設・設備」をご覧ください。

3.平成27年度活動区分資金収支計算書について

「活動区分資金収支計算書」は、「資金収支計算書」を「教育活動」「施設整備等活動」「その他の活動」の3つの活動区分とし、活動ごとの資金の流れを明確化することを目的に作成することになっています。

「教育活動による資金収支」では、キャッシュベースでの本業である教育活動の収支状況を見ることができ、57億3,555万円の収入超過となっています。次に「施設整備等活動による資金収支」では、建物や機械器具などの施設・設備関係の収支を見ることができ、75億4,149万円の支出超過となっています。最後に、「その他の活動による資金収支」では、有価証券売却収入や購入支出、借入金の収入や返済支出、各種の特定資産からの取崩収入や繰入支出、税金等預り金などの収入や支出を見ることができます。その他の活動資金収支差額は、13億7,881万円の収入超過となっており、支払資金の増減額は、4億2,713万円の減少となりました。

正常な場合は教育活動で毎期プラスの資金収支差額が生まれ、それを施設等の設備投資に回し、もし足りなければ、足りない分をその他の活動(財務活動)で借入を行います。もしくは、教育活動で生じたプラスの資金収支差額をその他の活動で借入金の返済に回すことになります。いずれにしても、教育活動部分でプラスの資金収支差額が生まれないと、設備投資もできませんし、借入金の返済もできなくなり、過去の運用資産の蓄積を取り崩すことになります。

4.貸借対照表について

「貸借対照表」は、平成28年3月31日時点における資産、負債、純資産の内容および残高を表し、学校法人としての財政状態を明らかにするものです。

資産の部合計は本年度2,363億156万円となり、前年度と比較して14億9,624万円増加しています。また、負債の部合計は387億3,923万円となり、前年度と比較して5億5,799万円減少しています。その結果、資産の部合計から負債の部合計を差し引いた純資産(自己資金)は、1,975億6,233万円となり、前年度と比較して20億5,423万円増加し、資産総額に含める純資産(自己資金)の割合は、83.6%で前年度から0.3ポイント高くなっています。

平成27年度決算では、事業活動収支計算書における基本金組入前当年度収支差額で20億5,423万円の黒字を計上することができましたが、このうち16億2,676万円は臨時的な収益であるところの資産売却差額(有価証券売却差額)を中心とする特別収支差額の黒字によってもたらされており、大学の経常的な活動(教育活動、医療活動、財務活動等)に関わる収支差額(経常収支差額)の黒字の寄与部分は、4億2,747万円であるにすぎません。つまり、平成27年度決算における基本金組入前当年度収支差額の黒字は、主に資産売却差額という一過性の要因によって実現したものと言えます。しかも、当然ながら平成27年度並みの資産売却差額が今後も計上されるという保証はどこにもありません。したがって、短期の収支均衡の指標である当年度収支差額を今後バランスさせていくためには、経常収支差額において、基本金組入前当年度収支差額の黒字幅を達成するだけではなく、さらにそれを上回る基本金組入相当の黒字幅を達成することが必要であります。

18歳人口の減少、大学数の増大、入学定員超過率の厳格化など、今後の日本における大学経営をめぐる環境はより厳しさを増していきます。しかしながら、どんなに厳しい状況に直面しようとも、在学生やご父母、卒業生や地域社会といったステークホルダーの方々の期待に真摯に応えていかなければなりません。そこで本学は、大学運営の基礎となる財政の安定強化を図っていく必要があります。教育・研究・医療の一層の充実に向けて、限られた経営資源を選択と集中により有効に投じ、sustainable(持続可能)な大学づくりを推進しなければなりません。

関係者各位のご理解とご協力をよろしくお願いします。