福岡大学学園通信 No58
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就職・進路百年企業という自覚を持って日々を過ごし、挑戦を続ける。営業先と何度も顔を合わせて信頼関係を築いていく 「商品を置いてほしいと心に決めたお店は、そう簡単には諦めません。1年かけて20回ほど通いつめ、やっと置いていただいたこともあります」。 真方さんの営業マンとしてのモットーを尋ねると、 「先方が心を開いてくださったと感じるまで、一切売り込みはしません。先輩には『相手の気持ちになって考えるように』とよくアドバイスをもらいます。丁寧に時間をかけて相手のことを知りながら、逆に私たちの会社や、つくっている商品を知ってもらう。そのためには何度も顔を合わせて会話を重ねることが、何より大切と考えています」。 昨年、創業100年を迎えた霧島酒造ですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。30年ほど前はビールやウイスキー、日本酒が全盛の時代で焼酎の需要は今ほどではなく、ここ数年はワインや日本酒が人気を集めるなど、焼酎の売れ行きが伸び悩んでいます。若者のアルコール離れも深刻です。また広島や四国は日本酒の生産が盛んな地域である上、エリアによって嗜好が少しずつ異なるため、そのような事情を把握した上で、スピーディー 入社後、半年の研修期間を経て営業マンとして独り立ちした真方さんは、2年前に、大阪支店の管轄エリアである、広島拠点メンバーの一員になりました。業務の多くは外回りで、継続店を含めた各店舗への商品取り扱いの交渉です。昼は酒屋やスーパー、仕込みをしている飲食店を回り、夕方以降は開店後の飲食店を訪れます。 多くの人に親しまれているブランドなので、営業もスムーズなのでは、と聞くと、「全然そんなことはありません」と即答しました。他社の商品が取り扱われているところに、新たに置いていただくのは簡単なことではないとした上で、こう続けます。■1しこう

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