福岡大学学園通信 No58
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3年次後期からのゼミでは、株式や投資についての講義やディスカッションを通して、幅広く商業の知識を深めました。ゼミのメンバーは10人と少人数で分からないことは気軽に質問できる雰囲気。真方さんも疑問に感じた部分があれば積極的に研究室を訪ねたそうです。 高校生の頃から、経済や株式など商売に関して幅広く関心があったという真方さんは、地元の本学商学部に進学しました。 授業の中で印象に残っているのが、3年次後期から専攻したゼミです。担当の藤本三喜男先生による応用経済学の解説はとても分かりやすく、興味を掻き立てられたそうです。ゼミには中国人留学生も2人在籍しており、真方さんは積極的に声を掛けていきました。「彼らは株式や市場(マーケット)などに関してとても詳しく、優秀でした。ゼミで分からないところは、よく教えてもらっていました」。 もともと人とコミュニケーションを取ることに抵抗のない性格。小学校から高校まで野球を続け、大学でも社会人が所属する地域の野球チームに2つ所属し、広く人脈を築いていきました。そして、そこでの出会いが、その後の進路を決めるきっかけになります。 「野球のメンバーの一人が酒屋さんの経営者で、練習の合間にお酒に関するいろいろな話を伺いました。飲み会などを通してお酒が身近になってはいましたが、醸造酒と蒸留酒の違いや種類などを聞くことで、お酒に関する知識の幅がぐっと広がりました」。 最も興味を持ったのが、酒屋と飲食店の関係でした。   「飲食店の多くが夜に営業するため、酒屋さんは基本的に開店前の昼に配達を済ませます。その際、飲食店の店主は自分の不在中に配達に来てもいいように、その方にお店の鍵を渡してしまうところもあるというのです。一人で30〜40軒の鍵を持っていると聞き、それほど信頼されているのかと驚きました」。 信頼関係で成り立つ仕事への憧れを持ちながら、迎えた就職活動。就職先を検討する中で、野球チームのメンバーの知り合いに霧島酒造の社員の方がいると聞き、「話を聞かせてほしい」と頼み込みました。いろいろな話を聞く中で、心を決めます。 「霧島酒造という会社は、酒屋さんだけでなく、消費者や飲食店などと密に接することを大切にしていると感じました。人とのつながりを重視する会社の姿勢に魅力を感じ、入社を決めました」。積極的に人と関わり、進路のきっかけをつかむ先輩の足跡福岡県生まれ福岡大学入学商学部商学科で藤本三喜男先生のゼミで学ぶ福岡大学卒業地元宮崎の湧き水(霧島裂罅水)、生産農家が大切に育てた芋(黄金千貫)、それらの滋味と思いが詰まった商品を消費者に届けるのが、営業の仕事です。「酒屋さん、飲食店さん、芋の生産者さん、工場の製造スタッフ、自分たち営業マンと多くの人が関わり、お客さまのもとに商品が届いていることを、入社して改めて知りました」と話す真方さん。現在 霧島酒造株式会社営業職現在は、霧島酒造株式会社 営業本部 大阪支店 中国・四国エリア担当として、日々営業活動中です。

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