■シンポジウム「地域」(七隈、福岡、東アジア)と生きる福岡大学(1)
―研究・連携・創造/何をやってきたのか、何をやるべきか―  開催報告

 11月29日、本学A201教室にて、福岡大学創立75周年記念事業 シンポジウム「地域」(七隈、福岡、東アジア)と生きる福岡大学(1)―研究・連携・創造/何をやってきたのか、何をやるべきか― が開催されました。約150名の参加者があり、ディスカッションおよびアンケート結果による反応は大変好評でした。

 衛藤学長から「リージョナリズムとグローバリズム」という題目で問題提起があり、グローバルな視点でローカルな行動をとることを目指す福岡大学の現状、そして今後のさらなる発展の可能性が指摘されました。そのあと「経験交流」として、総合科学研究部Ⅱ「グローバル化の中の『地域』研究」チームをはじめとして、これまで「地域」と向い合い、活動を続けてきた4つの学内組織(福岡大学環境未来オフィス、福岡大学都市空間情報行動研究所、福岡大学病院・地域医療連携室、NPO「健康ネット福岡」)の自己紹介も兼ねながら、報告がありました。

 

     
 
     
 


■シンポジウム「地域」(七隈、福岡、東アジア)と生きる福岡大学(2)
         ―地域と歩む大学像・現在から未来へ―  開催報告

 6月27日(土)、昨年に続き、地域と歩む大学像を考えるシンポジウムを開催。福岡市と共催する「地域にひらく福岡大学の日―吉田宏福岡市長と考える『地域―大学』―」の一環として、吉田市長を交えたランチョンセミナー後、第二部として行った。開会挨拶において衛藤卓也学長は、「地域に根を張り、共に生きることは本学にとって不可欠。そのためにも市や地域と情報・意識を共有し、連携することが重要」とシンポジウムの意義を提示。その主題を受け、地域に根ざした活動を実施する本学の教員、学生ら4人が発表に移った。
 工学部の松藤康司教授は「環境問題に挑戦する福岡大学~世界に広がる福岡方式~」を講演。本学で開発した廃棄物処理工法(福岡方式)が国内からアジアへ広がる現状を、オンサイトトレーニングを実施中のドミニカ共和国の事例とともに紹介した。工学部4年次生の篠原功太さんは、社会デザイン工学科が平成16年から取り組むホタルプロジェクトの経緯と現状を発表。「ホタルの育成を通じて得た研究結果を、将来的に市の水辺環境の改善に役立てたい」とプロジェクトの大きな目的を語った。続いて、地域と医療について、福岡大学病院の安西慶三講師が「糖尿病の地域連携の実態と展望」、商学部の村上剛人教授が「商店街の再生と地域再生を目指して―『医商連携』によるまちづくり―」について発表した。

 
松藤 康司教授   篠原 功太さん
 
安西 慶三講師   村上 剛人教授



 吉田市長は講演「私が考える大学のある街づくり」において、市内各地域と本学、また産学官が連携する取り組みを紹介。理想の都市を「根幹となる部分に知性が息づいている街」とし、自身が大学在籍中に遊学したイギリスを例に挙げ、「オックスフォード大学やケンブリッジ大学など、名門大学のある町は地域全体が学問への意識が高い。人材を育てるのは大学だけでなく都市全体」と次世代を育む市の在り方に言及した。
 引き続き、発表を行った4氏に吉田市長を交えパネルディスカッションを実施。会場に集まった本学教職員、学生、一般の方々など約100人の参加者からも盛んに質問や意見があがった。最後に地域ネット推進センター設立について、大和竹史同センター長(副学長)が挨拶と報告を行った。

 
     
 
    大和 竹史地域ネット推進センター長